ある人は、
『基準値が30倍に増えた』
と言い、ある人は、
『1/10だから厳しく規制されている』
と言う。
なんで、こんな事になるのだろう?
その原因らしきものがようやく分かった。
WHO(世界保健機構)の飲料水に関するガイドラインだ。
WHOのHPにこんな記述があった。
飲料水における放射性ヨウ素131のガイドライン
注釈:(1) WHOの飲料水水質ガイドラインは、
原子力危機に際しての基準値とすべきではない。
なぜなら、この数値は日常時における飲用に対する適用を念頭に、
かなり保守的に設定されているからである。
(2) 日本の飲食物摂取の規制における放射性物質の暫定基準値は、
日本原子力安全委員会の指標に基づき定められた。
この基準は危険予防のための数値であり、
IAEAや国際放射線防護委員会(ICRP)勧告などによる
国際的ガイドラインを考慮のうえ算出されている。
(3) 上記(2)に加え、乳児食に使用する飲料水についての基準値がある。
このレベルは、コーデックス委員会が乳児食について定めた
国際ガイドラインと同等である。
(4) IAEA安全ガイドGSG-2は運用上の介入レベル
(Operational Intervention Levels: OILs)を策定しており、
これは緊急時の初期段階における
既定の国際的なガイダンス・レベルである。
3月16日まで日本には放射能に関する飲料水基準がなかったから、WHOのガイドライン相当を基準値としていた。
つまり、10Bq/L。
それが、3月17日に発表された暫定基準値において、突然大人300Bq/Lとなったから、30倍に緩和されたと・・・。
一方、WHOのガイドラインは緊急時初期状態の基準値を3000Bq/Lとしている。
これと比較すれば、確かに1/10。
表のどの部分の数字を基に考えるかで、印象は大きく違う。
表の一番下にある3000Bq/Lというのは最悪の原発事故が起きたときに守らなければいけない最低限のレベル。
これと比べて『厳しく規制されている』と言われても、全然安心できない。
表の一番上にある10Bq/Lは平常時における数値。
原発事故が起きたのは事実だから、これをこのまま適用するのは確かに難しいかも・・・。
ただ300Bq/Lでも安全だという科学的根拠をきちんと示してくれないと誰も納得しないと思う。
なんてったって30倍だからね。
申し訳ないけれど、日本の学者じゃあダメ。
私の場合、『安全です!』と言う大学の先生はみんな御用学者に見えてしまうから。
中立的な海外の学者なり機関なりに太鼓判を押してもらえば、少しは安心できるんだけどなぁ・・・。
・・・と思ったら、WHOのHPにそれらしき記述がありました。
(続く → 飲料水 WHOのFAQより)
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